コロナ禍で増えた自由時間に「動画視聴傾向」が伸長。動画広告の役割とは?

動画広告

新型コロナウィルスの影響で、企業やブランドによっては広告出稿を停止するケースも増えています。一方、これを機に生活者と寄り添う形で動画でメッセージを発信するケースもあるでしょう。

動画需要が急伸する一方で、自粛生活を続ける「生活者の気分」が見えないばかりか、この危機に「行動」へつなげられるかどうかわかりません。マーケターは有用なデータを確認する必要に迫られます。

そこで今回は、メディアブランズジャパンのレポート「コロナ禍で増えた自由時間の使い方」を参考に、動画広告の役割や運用ポイントを考えます。

生活者はコロナ禍の「生活変化」をどう感じている?

新型コロナウィルスの流行は生活の様々な側面に影響を与えています。物理的な行動が制限される中で、生活者は新しい習慣をどのように感じているのでしょうか。

IPGこと、インターパブリック・グループに属するMediabrands(メディアブランズ)は、関東・関西圏に住む15歳〜74歳のインターネットユーザー2,400人を対象とした「Media in MindTM 2020デジタルメディア調査」を実施しました。

全体の17%は新しい生活を気に入っている

結果をみると、概ね5人に1人はコロナ禍での新しい生活を柔軟に受け止めているようです。なかでも20代女性の30%が「気に入っている」と回答し、苦境における適応力の高さがうかがえます(グラフ1)。

出典:Mediabrands

全体の25%はコロナ禍で自由時間が増えた

また、全体の25%はコロナ禍により「自由時間が増えた」と感じています。全体を通してみると、20代以下の男女は30%を超える一方、40代女性では自由時間が増えたと感じる人は少ない傾向にあります(グラフ2)。

出典:Mediabrands

さらに、新しい生活を気に入っているかというアンケートでは、「非常によく当てはまる」〜「まったく当てはまらない」まで5段回で調査。前述で自由な時間が増えたと回答している人ほど、新しい生活様式に満足している傾向が見られました(グラフ3)。

出典:Mediabrands

ステイホームの呼びかけにより自宅で過ごすことも多くなった昨今、自由時間の有無は生活者の気持ちやライフスタイルをポジティブに変換することに一役買っているようです。

自由時間の使い方には「テレビ視聴」と「動画視聴」が拮抗

自由時間が増えたと回答した人にその使い方を尋ねたところ、全体を通して「テレビ視聴」、次いでは「動画配信サービス視聴」が最も多い結果となりました(表1)。

出典:Mediabrands

さらに細かくみると、若年層は「動画配信サービス視聴」、高年層は「テレビ視聴」に時間を充てるようです。

性・世代別の特徴をわかりやすく比較

さらに、コレスポンデンス分析(※)によって、性・年代別の特徴を各区分にわけて比較したものがこちら(グラフ4)。

出典:Mediabrands

20代の若年層は「ソーシャルメディア」、40代以上の男性は「インターネット」、「マス/ウェブメディア」に関心を持つことに対し、30代以上の女性は「睡眠」、「家族や友人と過ごす」など非メディア行動が目立ちます。

※コレスポンデンス分析とは、アンケート調査の集計結果を散布図にしてわかりやすく視覚化したものです。年代別、性別に関連性の高い項目を近くに位置づけて特徴を示しています。

デジタルシフトの浸透で動画視聴傾向が高まる

緊急事態宣言以降、デジタルシフトは幅広い世代に浸透し、すでに生活スタイルとして定着。メディアを通して行う行動では映画視聴/動画視聴傾向が高まっており、若年層を中心に利用が伸長しています(グラフ5)。

出典:Mediabrands

また、動画視聴傾向に続いて、キャッシュレス、食品・日用品のオンライン購入、オンライン出前サービスなども挙げられました。どれもスマホのみで完結できるものです。デジタルシフトへの入り口は身近なところにありますね。

リモートワークを実践し、新しい生活にも満足する人は24%

リモートワークの推進は、通勤時間の削減やチャット活用などによる業務の効率化で仕事と生活のバランスが向上すると言われています。

同調査によると、一週間のうちに一日以上リモートワークを実践している人は全体の24%という回答が得られました(グラフ6)。

出典:Mediabrands

さらに、これらの人は新しい生活に満足しており(グラフ7)、自由時間も増えたと回答しています(グラフ8)。

出典:Mediabrands

ITスキルを保持していると日常の利便性を高めやすく、自粛中でも生活を充実させ満足感を保てるようです。娯楽などに関しても、デジタルで互いに交流を持つ方法をすぐに発見できるでしょう。

毎日リモートワークを実践する人は動画視聴傾向が高い

なかでも毎日リモートワークを実践する人は、映画視聴/動画視聴傾向が高いとの結果が得られました。他にも音楽鑑賞やラジオ聴取など、デジタルシフトの環境に慣れ親しんでいるようです(グラフ9)。

出典:Mediabrands

以上の調査から、生活者はコロナ禍の生活を悲観的に受け止めるばかりではないこと、自由時間を使ってエンタメやニュースなどのデジタルコンテンツに関心を寄せていることがわかりました。

コロナ禍での動画広告の役割とは

コロナ禍では生活者のインターネット接続時間が増え、動画コンテンツへの需要も急伸しました。「新しい生活様式」の浸透は、まさに「新しい動画コミュニケーション」の形を生み出したといえます。

動画コンテンツの急成長に伴って、動画広告の重要性が増したことは言うまでもありません。YouTubeへ動画広告を出稿したいと考える企業が急増しているのも頷けます。

生活者が新しい習慣を確立する一方、動画マーケティング担当者は前例のない課題に直面しています。

まず、増加する視聴者のフォローに後れをとってしまうこと。それから、課金をすることで広告表示を消したいと考える視聴者が増えることも考慮しなければなりません。

動画広告を戦略的に展開したいと考えるマーケターは、これまで通り動画広告を運用していくのか、あるいは現状や生活者の気分に合わせて運用するほうがよいのか、クリエイティブのトーン&マナーに配慮しなければなりません。

YouTube動画広告の他社事例(海外)/BABYSHOP.com

こちらは、子供服オンラインストアのPR活動で配信された動画広告です。海外ではコロナの始まりとともに、ムードを捉えた広告制作を優先しています。

「子供たちは世界をはっきりと見ています。親身に対応してくれる医師や看護師のこと、私たちが安全に生活できるように通りで働いてくれている人のこと、お互いに最善を尽くしたことを……」

コロナを乗り越えたとき、乗り越えた理由を覚えているか教えてくれるよう世界中の子供たち、親たちに頼んでいます。そして、経験から学ぶことで、これからの世界を作るアイデアを共有するよう呼びかける内容です。

コロナ禍における動画広告の運用ポイント

新型コロナウィルスのパンデミックのような特殊な環境下だからこそ、2021年度の動画広告市場はまだまだ成長すると見込まれています。

生活者の動画視聴傾向が高まる(≒広告主の増加)につれ、動画広告の需要は減退(≒広告主が減少)します。

つまり、動画コンテンツや動画広告には注力すべきだが、戦略的な動画コミュニケーション施策が必要になるということです。

  • 動画広告のメリットやコストを理解する
  • テスト結果から動画広告の現状を把握する
  • 簡単なA/Bテストで調整した部分への影響を見る

などの情報を整理しながら運用する必要があります。

動画広告が結果にどれほど影響を与えられているのか、広告テストのインサイトを確認することによって効率的な方法を導き出します。

そして、動画広告のアプローチが長期的な見通しを妨げていないか、変化を正確に捉えることが大切です。

まとめ

コロナ禍により増えた自由時間。デジタルシフトが浸透し、幅広い世代の動画視聴傾向が高まっています。今回の調査をひとつの切り口として、動画広告の目的やゴールを見直しましょう。

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